家具-ソファの選び方
ソファには様々なタイプがあり、さらにデザインや材質、座り心地など、選ぶポイントが多くあります。
一度買ったらなかなか買い替えないものだからこそ、用途や好みにきちんと合ったソファ選びをしたいものです。
購入前の確認
ソファは大型家具です。
気に入って買ったのに、家に入らなくて泣く泣く返品・・・ということのないように、事前にしっかり確認しましょう。
- ソファを置く空間
家具店では広い売り場にソファを展示しているため、つい感覚だけで「うちにも入りそう」と思ってしまいがちです。また天井も高く、ソファの配置も実際の生活と異なるため、同じソファでも、置いた時の空間の感覚にかなりの誤差が生じる場合があります。さらにリクライニングソファの場合は、背面にリクライニングさせるためのスペースも必要。サイズを確認する方法のひとつに、新聞紙を使う方法があります。ソファを置く予定の場所に新聞紙を敷いてみると、おおよその感覚がつかめ、失敗がありません。
- 搬入経路の確認
ソファのサイズや、部屋の中でどのように配置するかなどを検討される方は多いのですが、搬入経路まで考える方は少ないのではないでしょうか。ソファは組立家具ではなく大型家具のため、最終的にお部屋に運び込めない、というケースが多々あります。特に大きなサイズのソファを購入する場合には、注意が必要です。
- 玄関の入り口の大きさ
- 廊下や階段の大きさ・形状
- エレベーターの大きさ
- 設置場所の天井の高さ
内部構造と座り心地
ソファの内部は、基本的にフレームに衝撃を吸収するベースを組み込み、肉付けのクッション材で包むという構造になっています。弾力性や耐久性を左右するのがベースで、肉付けに使われるクッション材の種類によって座り心地が変わります。
- ベース
S字スプリング S字型の鋼製バネを連結したもので、山型に張って座ったときに沈み過ぎないようにしています。座面を薄くすることができるため軽量で、デザイン性の高いソファをつくれます。
ウェービングベルト 糸に巻いた細いゴムを編み込んでベルト状にし、ソファの枠に格子状に張ったものです。きしみ音が発生することがなく、錆の心配もありません。
- クッション材
ウレタンフォーム 圧倒的に多く使用されているクッション材。底に硬めのチップフォーム、表面にソフトな軟質フォームを重ねています。原料を型に注入して発泡形成させたモールドウレタンフォームもあります。
コイルスプリング らせん状のバネを鉄線などで連結したもの。クッション性に優れ、座ったときの底つき感がなく、姿勢を変えても安定しています。耐久性に優れているので、ベッドのマットレスにも使用されています。
ポケットコイルスプリング 弾力性に富んだバネが一つ一つ袋に包まれ、連結されていません。荷重をそれぞれの点で分散して支えるため体に沿った柔らかな弾力性が得られます。ベッドのマットレスに多く使われる素材です。
ソファタイプ一覧
- スタンダード
もともとは3人掛けのものをソファと呼び、ほとんどの場合、幅は180cm以上です。2人掛けはラブシートやラブソファ、1人掛けはパーソナルチェアやパーソナルソファと呼びます。最近では2.5人掛けソファもあります。
- L字型ソファ
横になれる休息用のソファです。片肘だけ寄りかかれるものや、長椅子タイプなど形は様々。ごろごろしながらテレビを見たりうたた寝したりと、リラックスタイムを過ごすのに最適です。
- コーナーソファ
お部屋の角に配置できるL字型のソファです。1人掛けや2人、3人掛けのソファを組み合わせて使うことも可能。大型で存在感があるため、コーナーソファを置くだけで、その部屋の雰囲気ががらりと変わります。また、視線が交差する配置なので話しやすい空間をつくる効果があり、家族の団らんやお客様の応接シーンにも最適です。
- ローソファ・フロアソファ
あぐらをかいたり足を伸ばしたりと、靴を脱いで生活する日本の生活スタイルに合った、座椅子感覚のソファ。こたつに合わせることもできます。高さがないので圧迫感が少なく、お部屋が広く見えます。
- ソファベッド
ソファとしてもベッドとしても使えます。スペースの関係でベッドを置くとソファが置けない、といったお部屋に向いています。一人暮らしの方などに特に人気。お客様用の簡易ベッドとしても重宝します。
- リクライニングソファ
背もたれがリクライニングするソファ。自分のリラックスできる位置まで背もたれを倒して使えるのが大きな魅力です。大半はフットレストも稼働します。最近は電動タイプが主流になり、リモコンで楽に操作ができるようになりました。
ソファの座り心地の話

寝る前のくつろぎの時間や家族との団らんの時間など、比較的多くの時間を過ごすソファ。 座り心地が悪いと、肩こりや腰痛になってしまったり、かえって体が疲れる、なんてことにもなりかねません。座り心地には好みがあり、ソファの大きさや高さ、表面の素材や詰め物といったソファ自体の構造と、座る人の体格との相性によって変わってきます。例えば座面の奥行きが、ご主人にはちょうど良くても奥様には合わない、といったことは往々にしてありうること。またソファの背の高さがちょうど首の位置と合っていると、頭を支え疲れにくくなります。いずれの場合も、クッションなどで調整をすると楽になることが多いので、試してみると良いでしょう。